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甲斐 哲也; 前川 藤夫; 春日井 好己; 仁井田 浩二*; 高田 弘; 明午 伸一郎; 池田 裕二郎
Proceedings of ICANS-XVI, Volume 3, p.1041 - 1049, 2003/07
以下の点に着目して、放射能計算コードシステムDCHAIN-SPの妥当性評価を行った。(1)20MeV以下の放射化断面積ライブラリーFENDL/A-2.0,(2)NMTC/JAMが計算する20MeV以上の高エネルギー粒子による核種生成率,(3)DCHAIN-SPによる高エネルギー粒子が誘起する全エネルギー範囲での核種生成率。42の放射化断面積と22のトリチウム生成断面積を改訂することにより、DCHAIN-SPは14-MeV中性子に対する放射化断面積を、30%以下の精度で求めることができるようになった。軽核の生成率評価の精度を向上させるため、NMTC/JAMにGEMモデルを取り入れた。しかしながら、10MeV10GeV陽子による核種生成率の精度は係数23程度であった。2.83GeVと24GeV陽子入射による厚い水銀ターゲット周辺に置いて試料の放射能の時間変化をDCHAIN-SPコードシステムで解析した計算結果は、係数23程度の範囲で実験と一致した。
春日井 好己; 前川 藤夫; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(12), p.1048 - 1056, 2001/12
日本原子力研究所の核融合中性子源(FNS)を使って、13.4から14.9MeVのエネルギーの中性子に対する水銀の放射化断面積を測定した。測定した反応は、Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, p)Au, Hg(n, 2n)Hg及びHg(n, p)Auである。Hg(n, p)AuとHg(n, p)Au反応については、初めての測定である。また、Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, 2n)Hg, Hg(n, p)Au及びHg(n, p)Au反応については、初めて複数の中性子エネルギーにおいて測定を行った。今回の測定値と過去に報告された測定値及び最近の評価値とを比較した結果、いくつかの評価値については再評価が必要であることを明らかにした。
前川 藤夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎
JAERI-Research 99-055, p.188 - 0, 1999/10
核融合炉の冷却材喪失事故時等の安全性解析において、崩壊熱量の正確な評価は極めて重要である。そこで、ITER/EDAのタスク(T-339)として崩壊熱測定実験を行い、その妥当性を検証した。まず、崩壊熱を高精度かつ効率的に測定できる検出器、全エネルギー吸収スペクトロメータを開発し、原研FNSの14-MeV中性子で照射した32種の試料から発生する崩壊熱を1分~400日の冷却時間範囲にわたって測定した。実験解析により崩壊熱計算コード(ACT4,CINAC-V4)、放射化断面積ライブラリー(FENDL/A-2.0,JENDL放射化ファイル等)、及び崩壊データの妥当性を検証した結果、コードやデータに修正すべき問題点が見つかった。これらに対処した結果、多くの試料について計算値は実験値と良い一致を示した。特にITERで重要なステンレス鋼316及び銅については、崩壊熱を10%以内の精度で予測できることがわかった。